基礎
【2026年版】チェンマイでバイク・スクーター事故に遭ったら|救急外来(ER)・治療費・Grab保険請求の実体験ガイド
チェンマイでのバイク転倒事故の実体験レポート。公立病院ER(マハラート・ナコーン・チェンマイ病院)の処置費用、湿潤療法による自宅ケア、私立病院での即日CT検査、Grab付帯のAIG傷害保険請求手順まで徹底解説します。
By Delta
事故対応の要点まとめ
公立病院の救急外来(ER)費用: 今回の受診はトータル約40分で、傷口の洗浄・清創処置・投薬・破傷風ワクチン接種を含めて総額 337.5バーツ(約1,500円) でした。
傷口の処置(自宅ケア): 病院での初回処置後は、自宅での「湿潤療法(モイストヒーリング)」が治癒への近道です。なお街中の薬局や小規模クリニックではガーゼ交換サービスは原則行っていません。
CT検査の費用とスピード: 私立病院(Sriphat)での頭部CT検査は約 6,000バーツ。当日に画像CDを受け取れ、翌日に医師から電話で結果報告があります。公立病院は格安ですが半月以上の待機が必要です。
Grabの事故保険(AIG): Grab乗車中の事故にはAIGの傷害保険が自動付帯していますが、Grab側は手続きを代行してくれません。受診当日に 診断書(Medical Report、約300バーツ) を取得しておくと後々の請求がスムーズです。警察への事故届(ポリスレポート)がなくても請求可能です。
ニマンヘミン病院街: 公立・私立・専門棟が密集しており、夜間に初めて訪れると迷いやすいです。夜間救急は日中よりも待ち時間が大幅に短い傾向があります。
チェンマイでバイクやスクーターの転倒事故に遭った場合、まずは最寄りの救急外来(ER)へ直行し、専門スタッフに傷口を徹底的に洗浄・処置してもらいましょう。公立ERなら337.5バーツ程度と非常に安価です。その後は自宅で湿潤療法に切り替えるのが回復への最短ルートです。もしGrabバイク乗車中の事故なら、予約IDを控え、AIGへ直接連絡して保険請求を行います(Grabは申請を代行してくれません)。
以下は、2026年5月 に実際に起きた転倒事故の全記録です。公立ERでの処置、自宅での創傷ケア、私立病院でのCT検査、そして実費が手元に戻るまでの保険請求手順を詳しくまとめました。
バイク転倒事故と公立病院ER(マハラート・ナコーン・チェンマイ病院)
その日、私はGrabバイク(スクーターの後部座席)に乗っていました。道路の減速帯(段差・バンプ)を通過した瞬間、車体が激しく跳ね上がり、バランスを崩してしまいました。原因の一つは、運転手のデリバリー用保温ボックスが前に寄せて置かれており、乗客の私が掴まる場所がほとんどなかったことです。私がよろめいたことで、小柄な女性ドライバーも大柄なスクーターを支えきれなくなり、二人とも路上へ激しく投げ出されました。
転倒後、私はすぐに マハラート・ナコーン・チェンマイ病院(Maharaj Nakorn Chiang Mai Hospital) の救急外来(ER)へ向かうことにしました。滞在先がニマンヘミン周辺だったためです。この一帯には公立病院の本院、私立棟、各種クリニックが密集する巨大な 病院街 があり、夜間に初めて訪れると 非常に迷いやすい ので注意が必要です。
マハラート・ナコーン・チェンマイ病院(スアンドーク病院)の基本情報
公立医療機関を受診する場合の病院詳細は以下の通りです:
- 通称: 地元では スアンドーク病院(Suan Dok Hospital) として広く知られています。
- 住所: 110 Intavaroros Rd, Sri Phum Sub-district, Mueang Chiang Mai District
- 電話番号: +66 53 920 000
友人からは「公立病院のERは最低1時間は待たされる」と聞かされていました。しかし 夜10時半 に到着したところ、幸いにも混雑しておらず、わずか 15分程度 で診察室に案内されました。
受診の流れは以下の通りです:
- 医師による傷口と全身の診察・トリアージ
- 看護師による傷口の洗浄と清創処置(砂や異物の除去)
- 会計窓口での支払い
- 院内薬局での処方薬受け取り
- 過去5〜10年以内に 破傷風ワクチン を接種していなかったため、医師から処方され、処置室に戻って注射を受けてから帰宅
怪我の状況は、身体の右側全体に広範囲の擦過傷(ロードラッシュ)を負い、右腕全体 がすり傷だらけでしたが、幸いにも骨折はありませんでした。ただし頭部も路面で強く打撲していました。

受付から帰宅までトータルで約 40分。公立病院だったため、請求総額はわずか 337.5バーツ でした。この金額に 破傷風ワクチンの接種費用まで含まれていた のは非常に良心的でした。

なお、同じ公立病院の救急外来でも 日中に受診すると大混雑し、1時間以上の待ち時間が発生することが一般的 です。この経験から、私は後日のガーゼ交換で病院に通い直すのをやめる決断をしました。
傷口の自宅ケアと私立病院での頭部CT検査(スリパット医療センター)
ニマンヘミン周辺で何軒か尋ねてみましたが、近隣のクリニックや薬局ではガーゼ交換や消毒の処置サービスは一切行っていません。薬局のスタッフからは単に「病院に行ってください」と言われるだけです。しかし日中の公立病院で長時間待つのは現実的ではないため、私は 自宅で自分で処置する ことを選びました。必要な滅菌ガーゼ、消毒液、フィルムドレッシングなどは近所の薬局で購入するか、Grab のデリバリーで注文しました。
擦り傷の範囲は広大でしたが、私は 湿潤療法(モイストヒーリング / Wet wound healing) を実践しました。適切な栄養と十分な睡眠を心がけた結果、6日目 には大部分の皮膚が再生し、治りかけの小さな傷が4〜5箇所残る程度まで急速に回復しました。実は10年前にもバイク事故で怪我をしたことがあり、その時は今回の半分以下の傷でしたが、昔ながらの「乾かしてかさぶたを作る」方法をとったため、完治までに 丸3週間 かかりました。
病院で看護師に初期の清創(砂や異物の徹底的な除去)をやってもらった後は、傷口は清潔な状態です。自宅での1回目の処置から 完全に湿潤療法に切り替えることができます。かさぶたができるのを待つ必要も、引き剥がされて激痛が走ることもありません。回復スピードの差は歴然です。
事故から約 2週間後、頭部を打撲した際の影響がやはり不安だったため、スリパット医療センター(Sriphat Medical Center OPD) を受診して 頭部CTスキャン を受けました。
スリパットは、スアンドーク病院の敷地内にある私立部門です。本院は公立病院ですが、この棟だけは最新設備と私立病院水準のプレミアムサービスを提供しています。受付には英語が流暢な通訳・案内スタッフが常駐しており、海外保険の適用可否の確認まで親身にサポートしてくれました。
公立病院でCTスキャンを受けると費用は格安ですが、待機リストが最低でも半月以上 先になります。一方、私立棟のスリパットは費用が高額で、今回の頭部CTには 6,000バーツ かかりました。しかし、費用に見合うだけの大きなメリットがあります:
- CT検査自体の待ち時間がほぼゼロ(医師の診察後、すぐに撮影室へ案内)
- 検査終了後、その場で会計
- 放射線科から 当日中にCT画像のCD-ROM を受け取れる
- 翌日 に担当医師から直接電話で検査結果の詳細な説明がある

脳内出血や遅発性の頭部外傷の疑いがあり、公立病院で何週間も待てない場合、これは非常に現実的な選択肢です(費用はかかりますが、安心を最速で得られます)。
外国人向けのその他の主要私立病院
画像検査や専門治療にはスリパットが優れていますが、一般的な入院や救急対応をすべて英語対応の私立病院で完結させたい場合、在住外国人には バンコク病院チェンマイ(Bangkok Hospital Chiang Mai) や ラチャウェート病院(Rajavej Chiang Mai Hospital) も広く利用されています。海外旅行保険のキャッシュレス診療に対応していることが多い一方、治療費は公立病院に比べて格段に高額になります。
Grabの付帯保険(AIG傷害保険)の請求方法
今回の事故は Grabバイク 乗車中の出来事だったため、乗車料金に AIG損保の交通事故傷害保険 が自動付帯していました。
事故から約 1時間後、Grabから2〜3回着信がありました(ドライバー側が事故を報告したためと思われます)。電話に出られなかったところ、Grabからメールが届き、初期付帯保険の適用対象である旨 と 事故受付ID(Accident ID) が記載されていました。Grabからの直接のサポートはここまでです。
注意すべき点は、Grabは保険金の請求手続きを一切代行してくれません。実際に治療費の払い戻しを受けるには、自分で直接AIGタイに連絡し、必要書類リストを取り寄せ、書類を記入して原本を郵送する必要があります。
ここで最も重要なポイント:受診した当日に必ず医療証明書・診断書(Medical Report)の発行を依頼してください。
- 受診当日の依頼:発行手数料は約 300バーツ で、その日のうちに受け取れることが多いです。
- 後日改めて 公立病院の事務棟 に出向いて申請する場合:発行までに 約3日間 を要します。
私は私立棟でのCT検査がすべて完了してから一括して保険請求を行いました。実際の運用ルールは以下の通りです:
- 補償対象: 事故に直接起因する 病院での治療費実費(領収証の原本 を提出)。
- 補償対象外: 事故後に街の 薬局で個人的に購入した医薬品やガーゼ代。
- 警察の事故証明(ポリスレポート)の有無: 担当者に直接確認しましたが、警察への届出がなくても保険請求は可能 でした。
最終的に提出した書類一式:
- 病院発行の 領収証原本(Original Receipts)
- Medical Report(診断書)のコピー
- パスポートの顔写真ページコピー
- 振込先銀行口座情報(Bank Statement等)のコピー
- AIG所定の保険金請求申請書
書類に不備や追加確認がある場合、申請書に記載したメールアドレス宛てに個別に連絡が来ます。手続き自体はそれほど複雑ではなく、書類送付から約 2週間後、指定した Wise口座 へ無事に保険金が振り込まれました。
緊急チェックリスト:転倒事故直後の行動フロー
パニックになりやすい事故直後のために、重要ポイントをリスト化しました:
直後の行動: 自力で動けるなら、迷わず 最寄りの救急外来(ER) へ直行してください。広範囲の擦り傷は自己判断で我慢せず、必ず病院で専門的な傷口の洗浄・処置を受けてください。
病院の選び方: ニマンヘミン周辺の病院街は 公立と私立が同じ敷地内に混在 しています。入口の看板をよく確認して建物に入りましょう。公立ERは 夜間 の方が空いていて早く、日中 は長時間の待機を覚悟してください。
費用の目安: 公立ERでの傷口処置+処方薬+破傷風ワクチンで 約337.5バーツ、Medical Report発行で 約300バーツ、スリパット医療センターでの頭部CT検査で 約6,000バーツ でした。
その後の処置: 病院での初期処置後は、自宅での 湿潤療法 を推奨します。街中の薬局はガーゼ交換をしてくれませんので、必要な衛生資材を買い揃えて自宅でケアしましょう。
保険請求: Grab乗車中の事故なら、メールの着信を確認して 事故ID を保存し、自分で AIG へ連絡します。受診当日にMedical Reportの発行を依頼 し、すべての 領収証原本 を必ず保管しておいてください。
終わりに:医療保険・傷害保険への加入について
スリパットでCT検査に6,000バーツを支払った経験は、チェンマイで突発的な医療費がいかに高くつくかを実感するきっかけになりました。常にGrab乗車中に事故が起きるとは限りませんし、すべてのトラブルに無料の保険が付いているわけではありません。
傷が完治した後、私はすぐに長期滞在者向けの医療保険・傷害保険を比較検討して加入しました。
よくある質問(FAQ)
Q: 外国人にとってチェンマイで一番おすすめの総合病院はどこですか? A: 流暢な英語対応や海外旅行保険のキャッシュレス提携を重視するなら、バンコク病院チェンマイ(Bangkok Hospital Chiang Mai)、ラチャウェート病院(Rajavej Chiang Mai Hospital)、スリパット医療センター(Sriphat Medical Center) などの私立病院が定番です。一方、軽度の怪我で費用を極力抑えたい場合は、公立の マハラート・ナコーン・チェンマイ病院(スアンドーク病院) の夜間救急外来が非常にコストパフォーマンスに優れています。
Q: チェンマイでバイク事故を起こした際、警察を呼ばなくてもGrabの保険を請求できますか? A: 請求可能です。実体験として、Grab乗車中の事故であることが証明でき、病院の領収証原本と診断書(Medical Report)を揃えて提出すれば、ポリスレポート(警察の事故証明書)がなくてもAIGの保険金は問題なく支払われます。
Q: チェンマイの公立病院の救急外来(ER)費用はどのくらいかかりますか? A: スアンドーク病院の場合、軽度の擦過傷の清創、消毒、処方薬、破傷風ワクチンの接種を含めても400バーツ未満(今回は337.5バーツ)で収まります。ただし日中は非常に混雑するため、1時間以上の待ち時間が発生することが一般的です。
Q: タイでGrabバイク乗車中に事故に遭った場合、どうやって保険を請求しますか? A: Grabは請求代行を行わないため、自分でAIGタイに連絡して手続きします。事故直後にGrabから送られてくるメールに記載された事故ID(Booking ID / Accident ID)を控え、病院で当日中に診断書(Medical Report)と領収証原本を取得し、AIG所定の申請書と一緒に原本を郵送して手続きします。